そうか もう君はいないのか

 1月12日(月)Pm9時からTBS系で放送されたドラマ「そうか、もう君はいないのか」を見られた方は多かったと思います。
夫婦の絆の素晴らしさを田村正和と富司純子が切々と演じていました。

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 経済小説作家、直木賞作家の城山氏と「五十億の中でただ一人『おい』と呼べる妻」容子さんとの死別までの思い出、夫婦の絆を克明につづった回想録で、否応なしに訪れる死別とどう向き合うか十分に考えさせられた好番組で久しぶりに胸が熱くなったドラマでした。
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 テレビドラマでは飽き足らず、さっそく新潮社から出版されている本を読んでみました。
著者の城山三郎氏は「落日燃ゆ」や「男子の本懐」など多彩な作品があり、好きな小説化の一人です。
 本では御茶ノ水駅近くのビルでの文芸講演会のエピソードから始まり、やがてガンで亡くした妻との人生の日々を回想するシーンへと進むが、あらすじはテレビと同様なので省きます。
 その城山氏は07.3月79歳で亡くなられている。残された原稿を発見したのは娘さんで、本にまとめたのは編集者だそうです。そういう意味では、まだ未完であったのであり、この後なにを書こうとされていたのか非常に興味深いところです。
 巻末に、二女の娘さんが書いたご両親の思い出「父が遺してくれたもの・最後の黄金の日々」が記載されていますが、未完だった部分を見事に補完されていると思うし、本文では分からない細やかなご夫婦の愛情や妻を亡くした城山氏の落胆ぶりが伝わってきて再び涙しました。

 妻に先立たれたとき、一般的に男は何も出来ず腑抜けになってしまうと言われていますが、妻より1日でも先にコロッと言うのが世の男どもの願望であろう。

  「そうか あなたはまだいたのか」と言われないうちに逝きたいものだ。

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